【2020年4月版】府中市の保育所事情 データ編

府中

こんにちは、ぽてふみです。

今年も悲喜こもごも、4月入所に向けた保育所の抽選結果が出てきています。

待機児童データ多摩編(当サイト記事)で見たように、府中市は2019年4月時点で待機児童146人(前年比▲102人)と実数ベースで減らしており、待機児童率も減少を続けています。

とはいえ、希望する園に入園できない方なども含め、課題はたくさんあります。どれだけ待機児童数が減っても、我が子が待機児童になったら意味ないですしね。

昨年同様(当サイト記事)に、府中市WEBサイトで公開されている保育所申込みデータを元に考察を進めます。

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令和2年4月入所 認可保育所申込み状況

今年の4月入所希望者の認可保育所及び地域型保育事業の申込状況ですが、0~2歳児はまだまだ倍率が高いです。

データを詳しく見ていきましょう。参考に昨年のデータも掲載します。

赤字が受入数が不足している箇所です。倍率を昨年度と比較すると以下の通りです。

  • 0歳児 1.17倍⇒1.25倍
  • 1歳児 1.67倍⇒1.22倍
  • 2歳児 1.54倍⇒1.59倍
  • 3歳児 1.27倍⇒0.93倍

0歳児、2歳児の倍率が微増1歳児と3歳児の倍率が減少しています。

特に1歳児の倍率減少が顕著ですね。想像ですが、保育所新設で受入数を増やしたこと、1歳を待たずに0歳児で申し込んだ方が増えたなどの影響でしょうか。その分0歳児の倍率が上ったとも考えられます。

また、2歳児の倍率が微増と、引き続き高かったのが意外でした。昨年の1歳児で入れなかった方がスライドしたのでしょうか。昨年の記事で私は1歳児は激戦が続きそうだと述べましたが、外れた格好です。

ボジティブ要素として、3歳児の倍率が1を割りました。数字上は、場所を選ばなければ希望者は入れる状況です。まあ、どこでも良い訳はないのですが…。今年倍率が上った2歳児がスライドして、来年また3歳児の倍率が上るなどがないよう、市には実態に基づいた施策を期待したいところです。

申込時に第10希望まで保育所を記入できる府中市、単純計算で見た平均申込数は5箇所程度でした。電車通勤を前提とすれば、自宅~最寄り駅の間にある保育所はせいぜい2~3箇所と想像します。申込時は動線上から少し離れた箇所も検討する必要がありそうです。

認証保育所の受入状況を確認

上記データは認可保育所と地域型保育事業に関するデータです。これとは別に東京都独自の基準で設置されている認証保育所の受入数も確認して、府中市全体の受け入れキャパを見てみます。

2020年4月時点で府中市内にある認証保育所は17箇所です。認証保育所の各定員から0~2歳児の受入数を推測すると以下になります。

  • 0歳児 65名
  • 1歳児 113名
  • 2歳児 146名

認可保育所での受入不足数をどれだけ認証保育所でカバーできるか、計算します。

【認可0歳児受入不足数 141名】ー【認証0歳児受入数 65名】=76名

結果は76名。認可+認証だけでは、物理的に76名分足りません。これは入所希望などを除いた単純計算なので、実際はもう少し悪い数値でしょう。

1~2歳児枠は、現在0~1歳で入所している人がエスカレーター式に上がってくるので、実質的な受け入れ枠は上記数字よりかなり少ないと思われます。空くとすれば、認可保育所が空いて移った人や、他自治体に引っ越した人などが想像されます。

根本的な解決は、やはり保育所新設しかないということでしょう。

利用可能者指数で確認

続いて、利用可能者の指数(いわゆる点数)を確認します。府中市では毎年、0~2歳児の保育所抽選結果を指数別で公表しています。これにより、両親の就労状態などから当選の期待値を測る事が出来ます。

令和2年度の結果を先に述べると、1歳児枠の利用可能点数がかなり下がりました(≒入りやすくなった)。

詳しく見ていきましょう。

府中市の指数計算方法

令和2年度の指数計算方法は例年通りとなりました。

■府中市の指数項目
① 母親の指数(基本+調整)
② 父親の指数(基本+調整)
③ 世帯調整

上記①~③の合計が総合点となります。総合点を最優先として、後は申請者の希望順位等を含めて調整が行われます。

親の基本指数はフルタイム(週40時間以上)で100点満点となり、両親フルタイム=200点がひとつのボーダーラインとなります。令和2年度4月入所を含むデータは以下の通りです。

受入数が1名の保育所は点数分布が公表されていないため、実際には誤差が生じます。

注目すべきは、1歳児の利用可能指数です。昨年は200点以下での利用可能者が32.2%だったのに対し、今年は55.0%と大幅に改善しています。両親がフルタイムなら、当選できる可能性がかなり高いと考えられます。

ただし例年通り、200点以下/以上までしかわからないため、例えば、100点台(両親の片方がパートなど)が入りやすいかまでは判断できません。

影響する要素が多く考察が難しい部分ですが、このようなデータは時系列で引き続き検証を重ねたいところです。

まとめ・今後の予想

今回は前年度との比較も含めて考察しました。以下まとめになります。

  • 1歳児枠が改善、継続を期待
  • まだ数年は待機児童が発生
  • 認証保育所など選択肢を広く持つ

1歳児の倍率や入所可能指数が下がったのは好材料です。こちらで要因までは分かりませんでしたが、市では詳細に分析の上、維持改善に努めていただきたいです。

一方、府中市の待機児童がゼロになるのはもう少し先になりそうです。ハードを増やし、人材を確保しないといけないため、一度に解決は難しい問題なのは確かです。毎度のことですが、来年度の申し込みを予定している方々は早めの情報収集をオススメします。

そして、保育所を検討する際には、認証保育所を含めて広く検討することをオススメします。特に、幼児保育無償化の影響で認証保育所の申し込みが増える可能性もある*1ので、早め早めで行きましょう。

*1 特定の世帯を除き、3~5歳の認証保育所の月額保育料が実質無料になるためです(府中市の場合)。これまで費用面から認証保育所を避けていた人、途中から認可保育所に移る人が認証に集まるor残る可能性があります。

今年も皆さんの保活が上手くいく事を願っています。
それではまた。

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