ふるさと納税のデータを調査・比較してみた(東京都編)

雑記

こんにちは、ぽてふみ♂です。

先日、ふるさと納税に関して、静岡県小山町がamazonギフトカードを返礼品にして、受入額が249億円にもなったというニュースがありました。

返礼品に「アマゾン」、納税249億円 静岡・小山町
静岡県小山町の2018年度のふるさと納税受け入れ額が18年末時点で約249億円に達したことが分かった。11月から返礼割合が4割のネット通販で利用できる商品券「アマゾンギフト券」を用意したことで寄付が急増した。年末に受け入れの中断を発表したこともあり、駆け込み需要も起きたようだ。町は過度な返礼品をやめるよう求める政府の意

私は確か2010年に、モノは試しで地元の静岡県に30,000円寄付しましたが、確定申告をし損ねて純粋な寄付になった思い出がありますw

当時は確定申告が不要になるワンストップ特例制度もありませんでしたが、試行錯誤しながらも色々整ってきたのかなと思います。

随分認知されてきたこの制度、最終的には現在住んでいる自治体の住民税が控除されることでお得になりますが、その分控除される自治体にはマイナスになるわけで、現住の府中市を含め、実際にどれくらいの影響があるのか調べてみました。

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予算に与えるダメージ

ふるさと納税による流出額データはよく見ますので、ここでは流出額の各自治体予算に対する割合を見てました(東京都のみ)。

平成30年度一般会計予算に対し、ふるさと納税流出額が占める割合

上記データは以下のデータ・手順にて作成しています。

割合(%)①H29年ふるさと納税流出額 ÷ ②H30年度一般会計当初予算 × 100

①は各自治体の【H29年ふるさと納税による市町村民税控除額】-【H29年ふるさと納税受入額】にて算出。さらに収支がマイナスかつ、地方交付税交付団体については、0.25を掛けて算出(地方交付税交付団体は、控除額の75%を地方交付税で補填されるため)。

②は各自治体のWEBページを参照しています。

各控除額や受入額は総務省のWEBページに掲載されています。

総務省|ふるさと納税ポータルサイト|関連資料
ふるさと納税で日本を元気に!ふるさと納税の関連資料をご案内します

実態に近い値を見るため、地方交付税の補填を考慮した結果、不交付団体が上位になりました。格差是正を起点とすれば、お金のある所から取るのはまあそうだろうな、というところですね。

とはいえ、港区の2.27%というのは金額にすると31.5億円にもなります。ちなみに、上記(東京都)の中で、金額ベースで見ると一番額が大きいのは世田谷区の40.3億円(1.34%)です。 このインパクトはすごいです。

住民一人あたりの負担額

次に、上で求めた「流出額」を各自治体の人口で割って、一人あたりの負担額を求めてみました。

ふるさと納税流出額の住民一人当たり負担額

各自治体の人口は総務省のデータを参照しています。

総務省|報道資料|住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成30年1月1日現在)

自分の財布から直接お金は出ませんが、自治体が使えるお金が減るということで、住民の不利益≒負担と考えてみました。

これだけ損してるよ、ということです。もちろんこの中には、ふるさと納税をしている当人も含まれるわけですが。

寄付した人の割合は?

総務省のデータには、各自治体で寄付した人の数もあります。どれくらいの人がふるさと納税を活用しているのか、調べてみました。

ふるさと納税をしている人の割合

年齢構成などは考慮せず、単純にH30年1月1日時点の人口をふるさと納税実施者で割ったものです。

3位までの千代田区、中央区、港区は10%超…単純に考えて10人に1人はふるさと納税をしている。思ったより多いなという印象です。

この表を作っていて、思ったことがありました。年収(所得)の順位と似てないか?

ということで調べてみました。

各自治体の平均所得とふるさと納税の利用率の関係(平成29年度)

各自治体の平均所得は下記サイトを参考にさせてもらいました。

【全国市区町村 所得(年収)ランキング】全国の市区町村の年収序列・給与水準がわかる
東京都区部や大阪市、名古屋市など全国1741の市区町村の所得・年収データをランキング形式にして掲載。このデータを参照することによって各市町村の経済状況がわかる。就職や転職、投資などの参考情報として。

港区の所得(1,115万円)が大きすぎて外れ値みたいになってますが…。相関があるとみて良いでしょう(相関係数 0.86)。

現状、この制度は「ふるさと」とは名ばかりの財テクだと思いますが、お金を持っている人ほど、しっかり制度を活用してオトクを享受している様子がこのデータから見て取れます。

感想・自分の考え

東京都、府中市に住んでいる身としては、自治体レベルで見ればマイナスになります。府中市の予算に占める流出額の割合は0.41%、金額にして3.9億円です。この金額で何ができるのか、直ぐには思いつきませんが、小さい額ではないと考えています。

そして難しいのは、この3.9億円にしても、府中市民が他自治体にふるさと納税しているから発生しているということ。巡り巡って、自分の街のサービス等に影響を与えるかもしれない。

他自治体の地方交付税による補填にしても、その財源は所得税や消費税(だそうです、下記参照)であるわけで、最終的に自分達が負担する…。

まあそう美味い話はないよな、という感想です。

地方交付税の財源は何ですか
財務省FAQのうち、予算・決算に関する個別の問答です

もちろん全ての人が財テクや返礼品を目的としてるわけではないでしょうし、これを機に寄付という考え方が認識、定着してほしいです。

そのためには、返戻品目当てであれ、自分の意志で寄付することを選んだ自治体が、そのお金をどう使うのか、関心を持つことが大切だと思います。

ちなみに、私がふるさと納税の考え方について、なるほどと思ったのは下記書籍です。

官僚との死闘七〇〇日 | 長谷川 幸洋 |本 | 通販 | Amazon
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まず、国民に税を納める先を選ぶ選択権を与えるところに意味があるんだよ。

長谷川 幸洋 『官僚との死闘七〇〇日』 講談社, 2008年, p.189

霞が関の官僚が財政資金の配分を決めるんじゃなくて、国民が決める仕組みへの一大転換だよ。

長谷川 幸洋 『官僚との死闘七〇〇日』 講談社, 2008年, p.189

前後の文脈もありますので、気になる方は是非読んでみてください。

私としては、今住んでいる府中市が気に入っており、そこのお金を取ってまで返礼品を貰おうとは思いません。府中に納めた税金はどうぞ府中のために使ってください、と考えています。

不勉強な部分もあるかもしれません。ご感想、ご指摘等あれば是非いただければと思います。

それでは!

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